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SPECIAL 天久鷹央の推理カルテ 知念実希人/著 いとうのいぢ/イラスト

  • 物語

    天久鷹央の推理カルテ
    お前の病気(ナゾ)、私が診断してやろう。

    統括診断部。天医会総合病院に設立されたこの特別部門には、各科で「診断困難」と判断された患者が集められる。河童に会った、と語る少年。人魂を見た、と怯える看護師。突然赤ちゃんを身籠った、と叫ぶ女子高生。だが、そんな摩訶不思議な"事件"には思いもよらぬ"病"が隠されていた......? 頭脳明晰、博覧強記の天才女医・天久鷹央(あめくたかお)が解き明かす新感覚メディカル・ミステリー。

    天久鷹央の推理カルテ
    II―ファントムの病棟
    その病気(ナゾ)、命にかかわるぞ?

    炭酸飲料に毒が混入された、と訴えるトラック運転手。夜な夜な吸血鬼が現れる、と泣きつく看護師。病室に天使がいる、と語る少年。問題患者の巣窟たる統括診断部には、今日も今日とて不思議な症例が舞い込んでくる。だが、荒唐無稽な事件の裏側、その"真犯人"は思いもよらぬ病気で......。破天荒な天才女医・天久鷹央(あめくたかお)が"診断"で解決する新感覚メディカル・ミステリー第2弾。

    天久鷹央の推理カルテ
    III―密室のパラノイア
    密室殺人。犯人は、病気(アイツ)だ。

    呪いの動画によって自殺を図った女子高生。男性に触れられた瞬間、肌に異常をきたす女性。そして、密室で溺死した病院理事長の息子......。常識的な診断や捜査では決して真相にたどり着けない不可解な事件。解決できるのは、怜悧な頭脳と厖大な知識を持つ変人女医・天久鷹央(あめくたかお)、ただ一人。日常に潜む驚くべき"病"と事件の繋がりを解明する、新感覚メディカル・ミステリー第3弾。

    スフィアの死天使―
    天久鷹央の事件カル
    テ―
    私に解けない病気(ナゾ)はない。天才女医の名推理、開幕。

    外科医を辞め、内科医としての修業を積むべく、天医会総合病院の門を叩いた小鳥遊優は、そこで運命的な出会いを果たす。天久鷹央(あめくたかお)。空気を読めず、人とのコミュニケーションに難がある彼女は、しかし日本最高峰の頭脳を持つ天才女医だった――。宇宙人による洗脳を訴える患者。謎の宗教団体。そして、院内での殺人。鷹央と小鳥、二人の出会いを描いた長編メディカル・ミステリー。

    天久鷹央の推理カルテ
    IV―悲恋のシンドロー
    ム―
    小鳥。この事件は、お前が解決するんだ。

    天医会総合病院の看護師、相馬若菜から友人の殺害事件について相談をうけた天久鷹央(あめくたかお)と小鳥遊(たかなし)優。喜び勇んで謎の解明にあたる鷹央だったが、その過程で"事件から手を引く"と宣言する。なぜ、彼女ではこの謎を解けないのか。そして、死の現場から"瞬間移動"した遺体に隠された真実とは――。驚きのどんでん返しと胸を打つクライマックスが待つ、メディカル・ミステリー第4弾。

  • 登場人物

    • 天久鷹央Ameku Takao

      天医会総合病院統括診断部長。27歳。病院の副院長も兼務している。学生に見間違えられるような外見をしているが、超人的な記憶・計算能力、知能を有する。反面、場の空気を読めず、人付き合いは苦手。父親は病院の理事長。好物はカレーとケーキ。

    • 小鳥遊優Takanashi Yu

      大学病院から統括診断部に派遣された医師。29歳。元々は外科医だったが、思うところがあり、内科医を志す。破天荒な鷹央に翻弄されつつも、内科医見習いとして診断学のイロハを学ぶ。

    • 鴻ノ池舞Kounoike Mai

      研修医。一年目の新米ながら人懐っこい性格と軽いフットワークで上級医に好評を博す。小鳥遊に馴れ馴れしく接する一方で、鷹央に憧れている。

    • 天久真鶴Ameku Maduru

      天医会総合病院事務長。鷹央の姉。周囲との摩擦が絶えない鷹央のことを心配している。普段は優雅でにこやかだが、怒らせてしまうと大変怖い。

    • 小田原香苗Odawara Kanae

      天医会総合病院産婦人科部長。29歳(自称)。鷹央は苦手にしているが、彼女の良き理解者でもある。

    • 熊川 Kumakawa

      天医会総合病院小児科部長。北海道のマタギのような風貌をしている。鷹央のことは子どもの頃から知っており、その実力を認め、温かく見守っている。

    • 天久大鷲Ameku Owasi

      天医会総合病院院長。鷹央の叔父。徹底的な合理主義者で、病院経営のためには統括診断部の廃止も辞さない。

  • 著者紹介

    知念実希人Chinen Mikito

    1978(昭和53)年、沖縄県生れ。東京慈恵会医科大学卒業。2004(平成16)年から医師として勤務。2011年、「島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を「レゾン・デートル」(『誰がための刃』と改題し、2012年刊行)で受賞。医学的知見を生かしたミステリー作家の新星として注目されている。他の著書に『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『仮面病棟』などがある。